2016年 05月 01日
フォト・エッセイ 第九章 「コニカの光と影」
前回のフォト・エッセイ、フォト・エッセイ 第八章 「コニカのプライド」で、コニカブランドに対するJAZZ青年の心の迷いについて思いを記した。
その時、書ききれなかった今の私の思いを記していきたいと思う。

コニカ。
それはカメラ好きの皆さんにとっては、かなりマイナーなメーカーと言える。
むしろ、ちょっと危ない系のコレクターの世界ではなかろうか。
今私の手元には、9台のコニカ製一眼レフ達が集う。
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なぜ、コニカに惹かれるのか・・・・・。
そう、何故なのだろうか・・・・・・。
これだけは即答できる。
そのコニカ製レンズーHEXANON LENS(ヘキサノンレンズ)ーの優しくて温かみのある描写が好き!
HEXANONのHEXAは小西屋六兵衛店の「六=ヘキサ(ギリシャ語のHEXA)」に因んだものだ。
創業時のプライドを後世に伝える意味を込めて命名したのではないだろうか。
現に、現代のデジタルカメラ時代になって、コニカ製HEXANON LENSは結構な人気になっている。
手を抜かない造りの良さも魅力の一つである。
私が好きなHEXANONを使うための選択肢は2つある。
1.ミラーレス一眼デジカメでアダプターを使用する
2.コニカ製の一眼レフボディでフィルムを使用する

現実的には、1.の選択肢が最も手軽で、私も前回の記事ではこの方法を使用している。
しかし、致命的なのは画角がオリジナルとは違ってしまうことである。
それさえ目をつむれば最も簡便であるが、オリジナルにこだわろうとすると、どうしても今はカメラ事業からすっかり撤退してしまったコニカ製のカメラを中古市場に頼るしかない。
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そこで、今私が最も使っているのがこの「FT-1 motor」である。
実は、このカメラは巻き上げレバーのない「ワインダー内蔵一眼レフ」なのである。
コニカは、1979年に世界で初めてワインダーを内蔵した一眼レフ「コニカFS-1」を発売したのである。
しかも、このカメラの発売に合わせて、今までのメカニカルシャッターから電子式シャッターに変更し、高度な電子化を達成した。
この時代では画期的なことで、これが原因かどうかは分からないが、この「コニカFS-1」はマンガにまで登場している。
それから4年、改良を施してFT-1 motorが誕生したのである。
コニカとして、光り輝く舞台に躍り出た・・・・筈であった。
しかし、コニカ製一眼レフはこの先、発売されることはなっかたのである。
そういう意味で、このFT-1 motorを使うことは、コニカの光と影を使い続けることに他ならない。
このカメラを使い続けるのは、本当はかなり難しい。

ニコンやキャノンに比べるとやはり故障率が高い上、修理はほとんど不可能に近い。
それでも使い続けることに意味がある。
それは、好きなレンズを使うための究極の選択であるからに他ならない。
これはシルバーボディ。
但し、外装はプラスティック(^^;)
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こちらは、ブラックボディ。
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HEXANON LENSの美しい輝きを見ていると、なんだか素晴らしい写真が撮れそうな錯覚に陥ってしまうほどだ。
私は本来コレクターではない。
しかし、写真とは自分の意志で選んだカメラとレンズと言う「道具」で、自分の思い描いたシーンを切り取るものだ。
そんな意味で、気に入ったレンズやカメラをハシゴした結果、結構な数のカメラ達に囲まれた生活になってしまったのである。
それは、JAZZ少年がカメラに対して描いた幼い思いを今になっても引きずっているからかもしれない。
大人げないと言ってしまえばそれまでかもしれない。
でも、今までの長い時間をかけても到達しない、理想ともいうべき未知の領域。
しかも、高価なカメラを買えば満足するかと言えば、そう言う単純な問題ではなく、撮った写真の美しいグラデーション、色がなだらかにつながっていくボケ味、写真を絵にしてしまう描写力・・・・・。
そこに価格を超えた趣味の世界の面白さがあるのではないだろうか。
その面白さに、コニカのプライドや、光と影が重なって、私にとっての新たな神話となっていくような気がするのである。
私のメインのテーマであるお祭りは、主力機のNikonとOlympusであるが、時間がある時に散歩のお供に連れていくのはやはり、コニカ等のフィルムカメラだ。
撮る時間までも写真に写るような気がするからかもしれない。
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そして、好きなレンズを発掘する楽しみまでも!
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by jazz-photo | 2016-05-01 22:07 | フォトエッセイ | Comments(0)


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