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2008年 08月 20日
小さな小さな八幡馬 -青森県八戸市-
以前、私のブログでも「伝統の技 『八幡馬』 」としてご紹介させていただいている、青森県の伝統工芸士 大久保直次郎さんの工房へお邪魔させていただいた時に、とても可愛い八幡馬を見せていただきました。
小さな小さな八幡馬 -青森県八戸市-_f0149209_22241941.jpg

この八幡馬は、大久保さんの娘さんが八幡馬製作の練習のためにお作りになったものとの事でした。
それにしても見事な出来で、この八幡馬、実は横幅25mm、高さ30mm程の本当に小さな小さな八幡馬なんです。
その中に伝統の技を盛り込んで、千代紙も丁寧に張ってありました。
通常の八幡馬と並べてみるとその小ささがわかります。
本当に素晴らしいものでした。
小さな小さな八幡馬 -青森県八戸市-_f0149209_22291419.jpg

そして、こちらの切り株のような『木』はなんだと思いますか?
ただの『木』ではないんです。
小さな小さな八幡馬 -青森県八戸市-_f0149209_2231492.jpg

実は万力なんです。
大久保さんのお話によれば、先代から使っていたとの事で、溝に製作途中の八幡馬を挟み込んで、木製の楔で留めて使います。
こんなところにも、八幡馬の製作に情熱と技を伝える、大久保直次郎さんらしい職人としての誇りを感じます。
小さな小さな八幡馬 -青森県八戸市-_f0149209_2235524.jpg

こうして、この木製万力で八幡馬の原型が作られていくんです。
実際にこうしてお話を伺いながら工房を見学させていただくと、大久保さんのお話、一つ一つに重みを感じます。
小さな小さな八幡馬 -青森県八戸市-_f0149209_22374867.jpg

大久保直次郎さんの作品は八戸駅のユートリー1階にもありますので、是非、この『木製万力』を想像しながらご覧になってみてください。

by jazz-photo | 2008-08-20 22:46 | 技の風景


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