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2010年 11月 18日
Sさんの『注連縄(ごぼう締め)』 -茨城県稲敷市-
以前、私のブログ『茨城 かぼちゃ物語(第1話 江戸崎かぼちゃ)』でもご紹介させて頂いたSさんさんのご自宅に再度訪問させて頂きました。

ご主人は、勿論素晴らしい品質の『江戸崎かぼちゃ』を栽培する農家なのですが、実は40年以上のキャリアを誇る『注連縄作り』の名人でもあるのです。 
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私がお邪魔した日は、Sさんご夫妻とお孫さんの3人で、新年用注連縄作りの真っ最中でした。
早速、注連縄作りの工程を拝見させて頂きました。
今回ご紹介する注連縄は一方だけが細く絞ってるもので、一般に「ごぼう締め」と呼ばれていて、3本の太い稲藁をねじって作ります。

まず、藁を櫛形の歯のある「わらすぐり」と言う道具で藁のはかま(下葉)を取って、注連縄に適した藁にします。
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これは、「わらぶち機」に稲藁の芯を通して柔らかくする作業です。
一本の注連縄には3本使います。
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芯の周りに稲藁を巻いて3本を束ねます。
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力を込めてねじっていきます。
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まず2本がねじり終えたところです。
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そして、3本目をねじっていきます。
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3本すべてをねじり終わったら、余分な稲藁を切って、太い元の部分の形を整えます。
流石名人、凄い早業で、何がどうなっているのかよくわかりませんでした(^^;)。
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次に注連縄に紙垂を付ければ完成です!
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作業場には藁の良い匂いが漂っています。
注連縄作りのために、青味の残る稲藁を保存するご苦労があるそうです。
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このように作った注連縄は、束ねて出荷したり、年末の市に出店したりするそうです。
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こちらは、ちょっと可愛い正月飾りです。
ご近所の方とのことですが、この道ン十年のベテランの方です。
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納屋の中での作業です。
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稲藁を三つ編みにします。
お下げ髪みたいです。
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こちらが、完成した正月飾りの本体です。
これにお飾りが付けば完成!
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実は、注連縄作りは初めて見せて頂きました。
均一にねじっていくのはやはり熟練の技でした!
お忙しい中、写真を撮らせて頂いたSさん、そしてご家族の皆様、本当に有難うございました。
もうすぐお正月なんですね!
一年が早いです!

by jazz-photo | 2010-11-18 20:50 | 技の風景


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